橋の下の居場所 Fernando Abellanas
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Photography: Jose Manuel Pedrajas
スペインのフェルナンド・アベラナスによる、橋桁の下に設置した書斎。
都市の喧噪や人々の煩わしさから逃れるために、都市の中に避難場所を生み出した。
橋桁の下側にあるI型の梁に、鉄製のフレームと木製パネルで構成されたミニマルな部屋がぶら下がる。
フェルナンド・アベラナスは独学で家具デザインを学びLebrelという名義で活動している。
子供のころ、家族のイベント中にはテーブルの下に隠れていたという作者。その時の感情から生まれたこのアイディア。ある空間と別の空間との間に存在するつながりを通して、同様の感情を回復しようとする試みなのだという。都市か森か?つながりか孤独か?という二項対立を超えて都市に居場所を生み出している。都市へのまなざし、機構をはじめとした技術が、とても身体に近くアナログな方法で融合されている。
この場所の正確な位置は秘密となっている。
堤防側の傾斜の高い場所から乗り込み、ハンドルを回すことでI型の梁の上を部屋が移動する。
移動した先には棚や椅子などの家具が、壁面や打ち放しの穴を利用してぶら下がっている。
夜間はランタンがあかりになる。
自身によるスケッチ。
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