URBAN CAMOUFLAGE
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アーバンカモという迷彩がある。いわゆる迷彩をグレー系にしたものだが、実戦ではあまり使われないと聞いたことがある。植生などと違って街のテクスチャを均一化することが難しいからだろうか。そんな都市空間のテクスチャに紛れて、自分の身を誰からも見えなくする術はないだろうかと、常々考えていた。都市の儀礼的無関心の中では、すでに自分は風景の一部となっているからかもしれない。
上の写真はIKEAのバッグを大量に纏ったURBAN CAMOUFLAGEプロジェクトの1シーンである。
郊外の病理みたいなものが叫ばれ始めて久しいが、車社会となった郊外の生活を見ていて気づくのは、徒歩10分程度でも車を使うように、家→車→ショッピングセンターのような、外部なき都市である。その時、このURBAN CAMOUFLAGEはれっきとした都市のカモフラージュと言えるはずだ。ショッピングセンターに集積する大量のモノの中に埋もれるために、自らそのモノを纏うのだ。
現実的にはこのスーツを着ても、ものすごく目立つし、万引き犯に間違われることは確実。もしくは逆に万引き犯の監視に使われる日が来たとしたらアーティストのコンセプトは反転してしまう。
http://www.urbancamouflage.de/
都市の中のカモフラージュとしては、すでに月岡彩のカクレンボプロジェクトがある。
http://www.tucky7.com/
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