アオハラスリッパ~サンダルは床だ~

On 2000/07/28 by Hidenori Kasagi

【この記事は20年以上前のものです。情報が古い場合があります。】

最近アオハラ地域を歩いていてふと気付いた。
「スリッパみたいな靴が多い。なんかとっても楽そうだ。」

靴もスクラップ&ビルトされる。
5年くらい前のハイテクシューズブームからギャルの厚底ブームまで、アオハラの足元はさまざまに表情を変えてきたのだが、夏場はなおさらだけど、ビーチサ ンダルをぺたぺたしてる人や、TEVAなどのスポーツサンダル、女の子だとミュールなんかは随分と巷にひろまった。

これは、ハイテクシューズ がデザインやプレミアに過剰に進み、厚底靴が異常に身長を拡張するのに対して、サンダル系はほとんど素足のようで、簡単に履けるし、なによりリラックスできるからだろうか?さらに去年あたりから普通 の靴のかかと部分をそぎ落とした形の靴がメレルやナイキの製品で見かけられるようになった。
それらは冬場でも店頭に並んでいて、素材もレザーだったりして、明らかに夏用のサンダルとは仕様が違う。それがど うしても私にはスリッパにしか見えないのだ。

おそらく高度経済成長で中途半端に洋風になった住宅の板の間(フローリング)やジュータンに対応して使われるようになったんだろうけど、スリッパというの は西洋と和のねじれに産み落とされた妙な生活習慣だ。そう言えば畳が表に張ってあるスリッパを誰かのうちでみかけたときがある。日本の生活で靴が一般 化してからは、靴を履くときは外に出かけるときだった。ある種の緊張感がそこにはあるように思える。だけども靴が限り無くスリッパや裸足に近付けば、もし かしたら自分の足元を室内化させているようには見えないだろうか?

アオハラ地域はもはやモードの強迫観念にあやつられた場所ではない。自分の足元を脱力化することは、ケータイの生み出す空間や、地面に座ってくつろぐ行為と一緒 で、街を自分の居場所にするための無意識な現象なのかもしれない。

青山原宿渋谷のポータルサイト「アオハラ」での連載「スクラップ&ビルド」「アーバンピクニック」に掲載されていた文章です。
*アオハラ、aohara及びアオハラロゴは(株)アジアン カルチャー オーガナイズさんの商標です。

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