国土コピペ省 Ministry of Land, Copy and Paste
【この記事は16年以上前のものです。情報が古い場合があります。】
モダニズムを複製可能な”コピペ”として捉え、その美しさを探求するサイト。
以下、国土コピペ大臣のコメント。
芸術作品は、原則的にはつねに複製可能であった。人間が作ったものは、人間によってつねに模造されえた。
『複製技術時代の芸術作品』 ヴァルター・ベンヤミン「近代化」とは、「合理」によって世界に普遍性を獲得しようとしたプロセスのことを指します。
近代になって、建築材料が工場生産できるようになり、建築を均質に大量に生産することが可能になりました。近代の建築家たちは、どんな機能でも入る均質な合理的な空間こそが宗教や風土を超えて世界中で成立できる新しい時代の建築だ、と考えました。それまでの時代の装飾的な建築からの脱却を目指した前衛活動です。
その背景から、コルビュジェのドミノやミースのユニヴァーサルスペースなどの概念が提唱されました。同じ空間を成立させる、それはつまり「コピペ」です。MicrosoftOfficeで言うところの「Ctrl + ドラッグ」ではないか、と国土コピペ省では考えました。そんなコピペ建築こそが「ザ・モダニズム」だと考えたのです。
しかし、近代主義は結局終わりました。残っていた者も多くは「モダニズム様式」というべき建築であり、そもそもの理念であるコピペが美として定着することはありませんでした。アール・デコなどは配列複製を基礎とした様式ですね。これももう少し発展すれば良かったのにとも思います。ところで以前、TBS「ジャスト」に「お部屋改装し隊」というコーナーがありました。そこで興味深かったのが、「安いカラーボックスも一つだけでは安っぽくなるけど、たくさん並べると品がでてくる」と大御堂さんか誰かが語っていたことです。これはなかなかぐっとくる意見で、確かにカラーボックスを壁一杯に並べてCDをずらっと収納すると圧巻で品がありr、大御堂さんの言葉は建築にも同様のことが言えると思います。
とまあ薀蓄を語ってしまいましたが、コピペの美しさが弊省を通じて世に浸透していくことを願っています。逆にもしかしたらコピペは美しくはないのかもしれませんが、それについても、活動を通じてコピペについて考えていきます。
「世界中がコピペになれ」というわけではなく、こういう建築もあっても良いのではないかな、そして弊省を通じて友達ができれば良いなあ、というくらいのスタンスだと考えてください。そういうわけですので、コメントやトラックバックを送っていただければ喜んでお返事させていただきます。
ただしここに書くことはあくまで国土コピペ省としての興味と意見であり、僕が現実空間で所属する団体を代表するものではありません。あくまで国土コピペ省としての見解です。
http://www.copipe.net/(現存せず)